第2章 「ヘッド軽量化」が進まない理由とは?   

【第3回 「軽量シャフトならヘッドを重くする」必要はない】

クラブの軽量化というと、まずシャフト、次にグリップ。

いずれもクラブの動的モーメントを下げ、振りやすくなるが、

バランスを考えてヘッドを重くすると、操作性はガクッと落ちる。

パーツの軽量化の恩恵を受けたければ、ヘッドはそのまま。

十分な重量があるヘッドを、さらに重くする必要はない。

 

「挙動の扱いやすさ」を軸に考える

 

 藤本技工の『ブレイクコモンセンス』は「Dバランス」を度外視したヘッドの軽量化で、より高い操作性を実現している。シャフトやグリップの重量は、20~40g変わっても、クラブ全長での動的モーメントはあまり変わらないが、ヘッドはたった8gでも増減すると、スイングに対する抵抗感は大きく変わる。

 アイアンの正確性は、打点の安定と打面の操作性にある。打点の安定にはリピータブルなヘッド軌道、それには抵抗感の少ないヘッド挙動が求められる。

 打面の操作性はヘッド重心位置と、それが生み出すヘッドの回転の挙動で決まる。スピン量の増減も、この動きが重要となる。

 この意図を反映するために、シャフトを「軽・硬」にする上級者も多いが、重い鉄板(ヘッド)をシャフトの剛性だけで操作するのは至難の業。まず、ヘッドを軽くすることで多くの課題をクリアできる。

 

軽いしなやかなシャフトでも操作性を高められる

  シャフトはしなりすぎず、しならなさすぎずといった挙動がエネルギー伝達効率を落とさず、操作性も損なわないポイントとなるが、ヘッドの抵抗感が高くなるほど、その選び方が難しくなる。

 ドライバーの場合、最近では重量よりもそのMOI(慣性モーメント)の大きさが抵抗感となり、ヘッド挙動の操作性を左右している。それだけに、シャフト選びも多様化している。

アイアンの場合は、ヘッド重量はほぼ一律。ヘッドサイズも極端に大きくできないので、重心距離の長さや、オフセットによる重心深度の増減、重心高さといったスペックの影響が大きい。だが、ヘッド重量が軽くなり、挙動全体の抵抗感が下がれば、シャフトの剛性を落としても操作性を高められる可能性が広がる。比較的「重・軟」なシャフトで、リズム・テンポの安定性を図ることも容易になるはずだ。

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